福山駅前で草戸千軒町遺跡を見る (広島県立歴史博物館)
先日、府中産業メッセの会場をのぞいて尾道に戻り、
連れの人を車から降ろした後で、実は福山に出てこんな所に足を運んでいました。

福山の中世都市・草戸千軒町遺跡。
福山駅近くの「歴史博物館」で実寸模型にて再現されていること、ご存知でした?

< 広島県立歴史博物館 >
住所) 広島県福山市西町2-4-1
地図) 広島県立歴史博物館 (ドコイク?)
ホームページ) 広島県立歴史博物館 (広島県教育委員会ホームページ)
入館料) 一般: 290円
※常設展のみの料金。企画展は別途料金がかかります
時間) 9:00~17:00 (入館は 16:30 まで)
電話番号) 084-931-2513
--
この日の狙いは、企画展「中世からのメッセージ-遺跡が語るひろしまの歴史-」
(4/27~6/17)を見ることだったのですが、これより面白かったのが、常設である
「川底に埋もれた町・草戸千軒町遺跡」を中心とした展示。
最近、備後の歴史について書いてある本に目を通すのが密かな楽しみでもあるのですが、
そうした書籍の中にたびたび出てくる「草戸千軒町遺跡」。
福山の方ならたいていの方がご存知なのかも知れませんけれども
尾道ではこの遺跡について、少なくとも10数年前の学校教育ではおくびにも出しません。
というより、全国的に有名な「教科書どおり」の遺跡については学習しますけど、
地域の歴史、風土記については語ってくれる先生が皆無だったかなぁ。
さて、草戸千軒町遺跡について、簡単に説明しますと、
13世紀中ごろ(鎌倉時代)から、16世紀初頭(戦国時代)まで栄えた町で、
芦田川流域から福山湾岸の流通拠点として、尾道や鞆など有名な港町とも
密接につながっていたと推測される、賑やかな商工業の町でした。

町並みの立体模型。
ちなみに「草戸千軒」という名前は当時の名前でなく、
文献によるとこの地域一帯は「草津」とか「草土」・「草出津」など、
異なる名称で呼ばれていましたが、いずれにしろ、船が停泊する所・
港をひかえて人の多く集まる所を意味する「津」という名称が含まれることから、
人の往来が活発だったということが、なんとなく想像できるのではないかと。
で、場所なのですが、説明するより地図で見た方がわかりやすいです。
・ 草戸千軒町があったとされる場所 (ドコイク?)
地図サービスにこんな場所が登録されているなんて、少し驚きでしたけれど。
神島橋から芦田川の土手を南(沼隈・鞆方面)に少し進んだところにある中州から、
土手を挟んで向かいにある明王院までの一帯と推測されています。
草戸千軒町一帯は、当時から中州にあったわけではなく、
昭和初期頃までに行われた河川改修工事で川の流れを変えた結果、
中州として孤立した、とのことです。
そりゃ、今の状態のような中州に町があったらびっくりですよね(てゆうか住めないって)。

で、先程からたびたび登場しているこの画像、これらは上記でご案内した
広島県立歴史博物館の2Fに常設されている、実寸大の模型です。
この部屋に限ってのみ、撮影はOK、とのことで、
いつものごとく浮かれてパシャパシャ撮ってきました。

路傍の魚売り。ちなみに、ここの住人達、こんな海の近くに住んでいながら
鯉、鰻、なまずなどの淡水魚を好んで食べていたらしいです。
さぞかし、グルメなお金持ちも多かったんでしょうねぇ。
(この写真に写っている魚の模型は海水魚です)

建物の中の様子。細部にわたって文献等に忠実に再現されている模様。

建物の背は低いです。すべてが現代に比べると小振りです。

げた職人の家らしき建物の中。

出土されたお金(一括埋納銭)。現代の価値にして、ハウマッチ?

こちらの部屋は、けっこう詳細な設定がされており、
・時代・・・今からおよそ600年前の南北朝時代を中心とする広い意味での室町時代
・場面・・・海岸から堀割(ほりわり)で少し入った地点の町の一角で、市の立つ日に
賑わいを見せる物売り小屋や職人の住居、町の人々から篤い信仰を得ている
御堂などを配置
・季節・・・初夏
・時間・・・黄昏時(夕方6時頃)
の雰囲気を再現しているそう(パンフレットより)。ということですので、
そのつもりで見に行くとより600年前にトリップできる!? といった感じ。
まぁ、このほかにも展示物が数多くあって、ここの博物館と鞆の資料館に行けば
郷土史などに興味を持つ子どももけっこういるのでは、とかなんとか。
見応えは、ありましたよ。親子連れの方もチラホラ見えましたね。
そうそう、展示物の中に、鞆の鯛網漁について図解してある
江戸時代頃の文献の複製があったのですが、描かれてある漁の姿を見て驚き。
現在の鯛網漁と、まったく同じ風景がそこにあります。やー、これはびっくりした。

こんな感じの絵があります。行かれた方は、探してみて。
(ちなみに、観光鯛網の記事はこちら。鯛網漁のレポート記事です)
ということで、駅から歩いてたったの5分で、600年前の世界をのぞける
「広島県立歴史博物館」のレポートでした。興味ある方は、ぜひどうぞw
