勝山で小津を見る、語る - cine/maniwa (cafeうえのだん / 岡山県真庭市勝山)
ぼくが初めて勝山にうかがったのは今年の8月半ばのことで、
その時、勝山で出会ったすべての人々の印象の良さと
観光地なのに観光地然としていない町の雰囲気に一目ぼれして、
「いつか必ず、また来よう」と心に誓っていた町、岡山県真庭市勝山。
先週の日曜日、「おのみち手しごと市」に出かけたあと、
そのまま家(仕事場)に戻るのももったいないような陽気で
「そうだ、勝山に行こう」と思い立ったが吉日、
cafeうえのだんにコーヒーを飲みに行くためだけの目的で
車を走らせた2時間30分。

夕暮れ時の勝山。自分にとって、勝山には往復5時間の価値が、ある。
< cafeうえのだん >
住所) 岡山県真庭市勝山162-3 勝山文化往来館 ひしお 1F
営業時間) 11:00~18:00 (金・土は22:00まで)
定休日) 水曜日
駐車場) 観光駐車場(無料)に停めて行きます
ホームページ) 勝山文化往来館 ひしお
ブログ) ひしお日記 (うえのだん単独で、ではなく、ひしおに関わる方々の投稿)
地図) 勝山文化往来館 ひしお (GoogleMaps)
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3か月振りにうかがったぼくを、スタッフの方が全員
覚えてくれていたのもこのブログのおかげ。
前回、勝山を訪れたときの話をブログに書いたら、
記事を読んでくださって、リンクまでしてくださって、
ネット上でも勝山の皆さんに、実はなにかと
お世話になっておりましたヘイジです。
いや、どうも、ホントに。
という流れで、あらたまった再会のご挨拶も束の間、
「ヘイジさん、いい時に来なすった」
と差し出されたのは、こちらに張られている一枚の紙。

映画。映画、ですか。小津安二郎。麦秋。
「実は、今日、うえのだんで映画を上映するんです」
話を聞くに、勝山のある真庭市には、映画館が一つもないとのこと。
映画の見られないこの町で、それでもみんなで映画が見たいと
活動を始めた人たちがいるといわれる。
渡されたパンフレットには、こう書いてありました。
山のなかの真庭、映画館のない真庭。真庭市、真庭郡? まぁどうでもよい。
映画が見たい、見たくてたまらない、ひとりで見るのは嫌だ。映画館で見たい。
ふらっと映画館に行き、ポップコーンをしばきながら映画を見たい。
限りなく大画面大人数で、画面に酔いながら、となりのおっさんいびきうるさいとおもいながら映画が見たい。真庭に居ついて1年半、ろくすっぽ映画館に行かず、行けず・・・。
勝山「うえのだん」というカフェにちょくちょく珈琲をしばきに通っている。そこはなにか心地よい溜まり場のようで、人と人とが交差し出会い、別れる。そんなよくある貴重なカフェ。
よし、ここで映画をみんなで見よう。ここから一歩を踏み出そう。出来る限り大画面で「秋刀魚の味」を上映してみよう。お客さんたくさん来てほしいし、チラシを作ろう。
ひとりじゃ出来ないし仲間をつくろう。
そんなふうにして「cine/maniwa」は始まった。cine/maniwa ~ パンフレット序文より
これは面白そう。なんとなく、面白そう。勝山で、映画。勝山で、小津。
ぼくは迷わず、「じゃ、お言葉に甘えて」と参加の意思を伝え、
一度うえのだんを出て、勝山の街を歩いてくることにしました。
上映開始の時間までまだ数時間あったため。

うえのだんから勝山のしたのだんを眺めた景色。
以前、うかがった際も同じあたりを撮影しました。

勝山町並み保存地区の脇を流れる旭川。
どの家にも川縁に下りる階段がついています。

「御前酒」辻本店の煙突。勝山に寄るきっかけは、
この煙突を見つけたことに始まりました。
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この日は日暮れ時近く、勝山の象徴的なのれんも
すでに下げられた家々も多く、ぼくも街の中を歩くのは
ほどほどにして、お寺めぐりをしていました。勝山は
お寺も多いんですよね。尾道育ちのぼくは、この意味でも
勝山に親近感を感じます。
勝山ののれん通りについては、本ブログ過去記事を
ご参照いただければ幸いです。すべてではありませんが
いくつかののれんの写真をお楽しみいただけます。
< 真庭市勝山(勝山町並み保存地区) / 尾道ブログ 関連記事 >
・ 勝山の風景を少しだけ (岡山県真庭市勝山) ('07年8月17日の記事)
・ cafeうえのだん / 勝山文化往来館 ひしお (岡山県真庭市勝山) ('07年8月16日の記事)
・ 勝山町並み保存地区 / のれんギャラリー (岡山県真庭市勝山) ('07年8月14日の記事)
・ 神庭の滝 & 鬼の穴 (岡山県真庭市神庭) ('07年8月14日の記事)
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そうして、上映時間を迎える少し前、
ぼくはうえのだんに戻って、再び珈琲をいただきながら
暮らしの手帖を読んだりして、至福の時を過ごし、
上映会の準備を邪魔にならないくらいに
お手伝いもさせてもらいつつ、すっかり勝山の人に
なりきっておりました。

準備中の様子。カフェの中に張られたスクリーン。

うえのだんの入口。そろそろとお客さんが集まってきた頃。
お客さんの中には、ご近所さんやお友達をお誘いしてこられた方も多く、
おばあちゃん世代の方もおられました。こんな幅広い客層の中で
みんな一緒に映画を観るって、なかなかないなぁと、
それだけでとても嬉しく、温かく感じました。
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映画について、上映の様子については
ここで詳しくは触れませんが、非常に落ち着いて
映画の内容を堪能できた良い時間だったと思います。
カフェで映画というのも、はじめての経験ではなかったですが
ほとんど見知らぬ土地と言っていい勝山で、
たった一人で観たという感覚はまるでなく、
勝山独特のアットホームさとでもいおうか、
誰一人よそものを拒むきらいはなく、ぼくとしては
本当に居心地よく、このまま勝山の人になっても
全然違和感ないなぁと勝手に夢想しておりました。
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で、この上映会の面白いところは、
「上映終了後、座談会を開催する」という点。
場所を移して、みんなで豚汁つつきながら
小津作品について、今後の会の活動について
喧々諤々、忌憚のない意見を皆が話し合ったわけです。
同じく上映会に参加されていた勝山在住の方々も
座談会に加わって、勝山魂的な話をたくさんしてくださいました。
それは、もちろん、自分に向ってではなく、
会の運営者に向かっての意見や激励だったわけですが
話を聞かせていただくにつれ、なぜ自分が勝山に惹かれたのか
なぜ自分が二度目の勝山来訪で、こんな時間までここにいて、
初めて会ったに等しい方々とたくさんの言葉をやり取りしているのか、
なんとなくわかったような気がしました
(それは、ホントに個人的な感覚でもありますため、
ここには書きませんけど、とにかく勝山的発想は
凛として実に美しいと感じました)。
勝山は、住んでる人・関わる人の想いが
如実に町並みに現われている町。
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ということで、この日、勝山を出たのは0時30分過ぎ。
皆さんと別れの挨拶を交わして、急いで高速に乗って
霧の中、尾道についたのが3時前。しかし、まぁ、楽しかった!
以上、長々と書き連ねてしまいましたが
cine/maniwaの今後の活動、近いようで遠い尾道より
暖かく見守っていきたいと思います。
次回、上映会にもなんとか駆けつけたいです!

コメント
ほんとに、フラリと現れたヘイジさん。
パチリと瞬き。
それは二度見に近く。
「ありゃっ、ヘイジさんじゃないか!」
びっくりしました。
ヘイジさんというフィルターを通して見た、
あの日のこと、勝山のこと。
こうやってまた還元されてくるということが、
あの場にいた一人として
とても嬉しいです。
ありがとうございます。
あ、この間、うえのだんに、
「ブログを見て来たんですよ~」
というお客さんがいらっしゃいました。
「うえのだんのうえのだん・・・」
とおっしゃっていたので、
きっと、この、ブログ!!
なぜだかとても舞い上がってしまって、
どこからいらっしゃったのか
お聞きできなかったのですけど・・・。
オソルベシ、尾道ブログ!
投稿者: 佐藤 | 2007年12月04日 00:47
「うえのだん」Yahoo!検索でも、比較的うえのだんにおりますヘイジです。毎度ありがとうございます。
そうですか、それはこちらとしても嬉しいお話! 勝山・うえのだんファン作りの一役が買えれば、
それに勝る喜びなし。ということで、また寄ります! 今後ともよろしくお願いいたします!
コメントありがとうございました!
投稿者: ヘイジ | 2007年12月04日 01:01
ご参加くださり、準備、片付けまで手伝ってくださり、ブログまで書いてくださり、くださり、くださりです。感謝しております。また勝山で会いましょう!
投稿者: kapo | 2007年12月04日 16:44
こちらこそ、気軽にお誘いくださり、心地よい長居をさせてくださり、美味しい豚汁をたらふく御馳走してくださり、ブログを読んでくださり、くださり、くださりです。今後ともよろしくお願いします!
コメントありがとうございました!
投稿者: ヘイジ | 2007年12月05日 12:49